クロネコDM便の廃止でお困りの方へ

2024年6月4日2024年6月13日

「クロネコDM便」廃止から4か月の現状

令和6年2月、ヤマト運輸が「クロネコDM便」を廃止し4か月が経過しました。
代替商品として「クロネコゆうメール」、「ゆうメール大口割引」、「普通郵便」、「その他」に分け、現状のメリット、デメリットを踏まえてお伝えします。

①クロネコゆうメール
「クロネコDM便」同様、引き取りはヤマト運輸ですが、配達は郵便局が行う商品です。しかし、郵便局での「信書」の審査に1か月ほどかかっているため、実質的には使用しづらい状況です。定期的に発送する月刊誌のようなものでも毎回現物での審査が必要になるため、この審査状況が緩和されない限り使用できる案件は限られます。
ただ、「クロネコゆうメール」以外の発送手段は、郵便局への持ち込みが必要になりますので、引取りサービスがある点は「クロネコゆうメール」のメリットになります。1㎏内であれば料金も変わらないため、審査状況の改善があれば選択肢の一つにしたい商品になります。

②ゆうメール大口割引
弊社のようなDM発送代行業者を経由し、特約店を通してゆうメール差出人還付先の表記、郵便番号区分をすることで送料を抑えられます。拠点郵便局へ持ち込む必要があるため小ロットの案件では割高になってしまいますが、料金的には「クロネコDM便」の代替えとして一番利用されております。
ただ、①も同様ですが「信書」の基準が非常に厳しくなっています。個別情報が入っていなくとも、「お客様限定」とか「～担当者様」等と相手が特定される文言が入っていると「信書」と判断され単価が高い普通郵便での取り扱いとなってしまいます。「信書」の審査については、「クロネコゆうメール」同様、郵便局へ直接審査依頼をしますと1か月程度かかってしまいますが、特約店の窓口で確認をお願いすると1～2日で判断してもらえます。
しかし、特約店によって基準があいまいで100％ではないので注意が必要です。実際、特約店でOKが出た案件でも郵便局へ持ち込んだ時点で「信書」と判断されてしまう事例も出ています。その場合持ち帰って普通郵便として出し直すことになるため、差出人にとっては大変な負担になります。

③普通郵便
どうしても「信書」が避けられない案件は、送料がだいぶ高くなってしまいますが普通郵便で出さざるを得ません。弊社でも今までクロネコDM便で発送していた案件を仕方なく普通郵便出されるお客様がいます。ファンクラブの会報誌等も会報誌だけを送るときは「ゆうメール大口割引」で発送し、年に1回、更新のお知らせを同封する際は普通郵便で発送しています。

④その他　
普通郵便は定形外50g内でも120円かかりますので、情報を絞ってハガキや定形郵便で送料を抑える方法もあります。今秋には普通郵便の値上げも発表されていますが、今のところハガキ63円、定形郵便25g内84円で送れます。
また、2,000通以上で内容が広告ですと、バーコード付広告郵便割引で15％以上の割引が受けられます。広告でなくとも、郵便番号区分割引で8％以上の割引になります。また、重量が重いものに関しましては、「ネコポス」や「ゆうパケット」も有効です。

ビジネス利用でのDM発送の実情

このような現状の中、今まで「クロネコDM便」を使用していた方で発送までに1か月も猶予がある方は少ないと思われますので、「ゆうメール大口割引」か「広告郵便」を含めた普通郵便の選択となるでしょう。
当社では、ご希望の方に「信書に該当しないようにする」ための詳しい資料をご提供しており、改善策のご相談を親身にお受けしています。
また、どうしても内容が「信書になってしまう」場合でも、普通郵便で割安で発送できる方法をご提案させていただきます。

絶対ダメ！過剰な信書審査の回避方法

「ゆうメール大口割引」と「普通郵便」の差額が大きいため、「信書」にならないようにする過剰な方法が存在するとも聞きましたのでご注意ください。
その方法とは、「ゆうメール大口割引」を差し出す際に「信書チェック」のための見本を一部提出しますが、見本だけ「信書」でないものに差し替えることでチェックをすり抜けるとのことです。郵便局では現物を開封してみることはないため、届いた先からの申し出がない限り発覚しないようです。
この行為は完全に犯罪で、罪に問われる可能性もあります。罪に問われないまでも、「信書」を「ゆうメール」で発送することは郵便法違反になりますので、発送する企業自体のイメージダウンになる可能性が高いです。絶対にしないようご注意ください。