2月1日よりヤマト運輸「クロネコDM便」が郵便局が配達を請け負う「クロネコゆうメール」へ移行します。また、総務省は25グラム以下の封書(定形郵便物)の郵便料金の上限を現行の84円から110円に、はがきは63円から85円に改正する省令案を発表しました。省令改正後、日本郵便は2024年秋ごろに値上げする方針。この発表を受け「ゆうメール大口割引」、「クロネコゆうメール」への影響や対策を推察していきます。
請求書、明細書等の「信書」発送への影響
まず請求書や明細書などの「信書」を発送している方にとっては「普通郵便」で発送するしかないため影響は大きいかと思われます。1000通以上で宛名印字の際バーコードを付加することで3%、2000通以上で郵便番号区分をすることでさらに5%の割引を受けられますが、30%以上の値上げになるため影響は避けられないと思われます。1000通未満の場合は割引がありませんが宛名印字、封入、局出し作業を発送代行会社へ外注することで人件費、場所代等を考慮するとトータルでコストダウンにつながる可能性があります。ご相談ください。
「クロネコDM便」は「クロネコゆうメール」になり大幅値上!
2月1日から「クロネコDM便」が廃止になり、郵便局が配達を行う「クロネコゆうメール」になります。この変更に伴い料金が大幅アップになります。こちらの単価設定は今秋の郵便料金値上げを踏まえた単価になってしまったようです。現行の「ゆうメール大口割引」の単価はまだ変更されていないため、ひとまずこちらでの発送をお勧めします。
ただ、「ゆうメール大口割引」の単価も今秋の郵便料金値上げと同時か、遅くとも来年の4月の契約更新時には値上げになると見込まれます。値上げ後の条件によってはクロネコゆうメールのほうが条件が良くなる可能性もありますので最新の情報が出次第お伝えいたします。
当社での料金例:「クロネコゆうメール」と「ゆうメール大口割引」の比較
当社で1番人気【透明封筒DM】(A41点封入、50g以内、宛名シール作成、貼、透明封筒、送料込み)の料金をシミュレーションしてみました。状況が変わりましたら、随時ご報告していきます。
クロネコゆうメール (基本料金+1通105円) *2,000通以上は基本料金サービス *5,000通以上は割引あり | ゆうメール大口割引 (基本料金+局出し手数料+1通90円) *2,000通以上は基本料金サービス *5,000通以上は割引あり | |
100部 | 20,500円 | 29,000円 |
500部 | 62,500円 | 65,000円 |
1,000部 | 115,000円 | 110,000円 |
5,000部 | 515,000円 | 440,000円 |
10,000部 | 1,010,000円 | 860,000円 |
「ゆうメール大口割引」を利用する際の注意点
1.封筒左上に料金後納局印、差出人の表記が必要になります。紙封筒の場合差込印刷ができますが透明封筒の場合内容物に印刷していただくかシールを作成して封筒へ貼ります。
2.「ゆうメール大口割引」の場合、拠点郵便局への持ち込み費用が必要になります。「クロネコゆうメール」では発生しない費用のため、小ロットの発送、1000通ぐらいまではクロネコゆうメールのほうが安くなります。
3. 郵便番号頭5桁での区分作業が必要になります。送付先データをご手配いただける場合問題ございませんが宛名シール支給の場合郵便番号順でご手配いただく必要があります。
配達が郵便局に集中する影響1 配達遅延
いずれにしても今までヤマト運輸が取り扱っていた「クロネコDM便」が「クロネコゆうメール」になることで、配達が郵便局になります。そのため、土日配達がなくなり、配達まで1日~3日程度遅くなります。さらに、「クロネコゆうメール」とその他の郵便物がすべて郵便局へ集中し、取扱量が大幅に増えるため、配達の遅延が心配されています。
<これまで>
「クロネコDM便」:発送から到着まで2〜4日
「ゆうメール」:発送から到着まで2〜6日
⇩⇩⇩
<2/1から>
「クロネコゆうメール」:発送から到着まで3〜14日
「ゆうメール大口割引」:3日〜13日※通常3日~6日+大口割引で送達に7日程度の余裕を承諾
実際には13日~14日かかることはないと思いますが規定ではこのようになっています。「クロネコゆうメール」が始まる2月1日以降しばらくは配達までに時間の余裕を持ったDM発送計画をお願いします。
配達が郵便局に集中する影響2 「信書」厳格化
今まではなるべく「信書」を増やし送料の高い普通郵便を増やしたい郵便局に対し「信書」の規定を簡略化させたいヤマト運輸が対抗してくれていたおかげで郵便局での信書基準もそれほど厳しくはありませんでした。また、郵便局で信書と判断され「ゆうメール」で出せなかったものを「クロネコDM便」なら出せる事例が多々ありました。
これからはすべて郵便局になるため「信書」の判断が非常に厳格化しております。今まで普通に「ゆうメール」で出せていたものが急に「信書」と判断され普通郵便での発送しかできなくなります。100g内ゆうメール大口割引80円弱だった送料が定形外普通郵便で140円と倍くらいになってしまいます。実際トラックで郵便局へ持ち込んだ時点で「信書だから受け取れない」となり持ち帰ざるをえない事例も出てきています。
信書の判断は非常に複雑で私たちDM発送代行業者でも微妙な判断ができません。「お客様各位」はセーフで「お客様限定」だとアウトだったりします。前もって郵便局へ確認を取っていてもその人の判断になるため担当者が変わることで判断が変わってしまうこともありえます。また、持ち込む郵便局の違いで厳しい郵便局とやさしい郵便局が出てくる可能性もあります。最終的には総務省へ審査してもらうのが確実ですが今とても混んでおり2週間ほどかかるようです。
弊社ではなるべく迅速に対応できるよう封筒やチラシの印刷データを前もってご用意いただき判断ができるような体制を整えています。
冒頭にお伝えしたように、日本郵便は2024年秋ごろに値上げする方針で「ゆうメール大口割引」の料金も影響を受けると思われます。当社では、「クロネコDM便」が廃止され「クロネコゆうメール」に切り替わる2月から今秋日本郵便の料金が変更の影響も確認しつつ、「クロネコゆうメール」と「ゆうメール大口割引」をメインに何がお客様にとって有利になるか料金はもちろん諸条件も鑑みご提案させていただきます。